ルイージの小説外伝 第二十話
第二十話:闇と影の支配者
「セキリューウ!!」
「ルイージ!わざわざ悪いな」
「森の中にこんな塔が?」
「あぁ、向こう側にも黒い塔があって塔に挟まれた屋敷もあるぞ?」
「塔に…挟まれた?」
「あぁ…」
もしかして…ここがシルヴィの住んでいたお屋敷?
「…取り敢えずスピネルに連絡するよ」
「頼んだ」
『スピネル?』
『うん、今から言うところにルーニャとシロスケとマネーラとシルヴィとセルヴィとライレイ連れて来て』
『分かった!』
スピネルとの通信を切った直後、セキリュウが近くの木に向かって飛ばされた。
「がっっ!!」
「なっ!!??」
「よく来たわねん♪」
「ここにゃか?」
「うん、ルイージ何処だろ」
「なーんか薄暗くてやな感じな所ね」
「ここはっ!!」
「私の…家?」
「えっマジで?悪く言ってすいませんでした」
!ここが!?…私とシィちゃんの出会った家?そういえば後から聞いた話だけど、あの日セルヴィは旅に出ていて魔法の修行をしていたから会う事は無かったらしい。そしてその修行の旅の途中、セルヴィは『マリオ』に会ったそうだ。とんでもない偶然である。
「そうにゃのか?だったらシルヴィとセルヴィのお母さんとお父さん…はいにゃいんだっけ…取り敢えずお母さんは今もここに住んでるのかにゃ!?」
そういえば…シィちゃんのお母さんの名前何て言ってたっけ?お母さんに教えて貰った筈なんだけどな…そんな事を考えているとシィちゃんは衝撃的な言葉を口にした。
「…居ないわ」
「…えっ?」
「お母さんは…死んだの」
「…」
死んだ?…シィちゃんのお母さんが?私は呆然と立ち尽くしてしまう。沈黙に耐え切れなかったのか、ルーニャが申し訳なさそうにシィちゃんに声を掛ける。
「あー…」
「…ウシャシャwルーニャやっちゃったねwww」
「う〜…」
「「おじょーさま?」」
「シルヴィ…」
「良いの、平気よ」
「本当に?」
「えぇ…」
そんな風には…私には見えない…無理をしている様にしか…
「う…」
ここは…何処だ?暗くてよく見えない…不意に後ろから声を掛けられる。
「気が付きましたか?」
「…うわっ!?君は確か…」
「ナスタシアです、向こうの方には貴方の友人やドドンタス、黒髪の女の人も居ますよ」
という事はセキリュウもここに…って黒髪の女の人?
「誰それ?」
「会ってみてはいかがでしょう?彼方の方で貴方の友人と話しておられます」
「分かった!ありがとうナスタシア!」
「どう致しましてMr.L」
「ねぇねぇ女王?」
「どうした、***」
「もしスターストーンをルイージとかに持ってこられたらどうすんの?」
「その心配は無用だ」
「なんでぇ?」
「スターストーンなぞもう無い!私が粉々に打ち砕いてしまったからな!スターストーン以外に私を封じる方法なぞ無いのだからその心配は無用なのだ」
「なるほどねぇ…♪」
〜続く〜
次回!
「貴女はもしかしてっ!?」
「ルイージっ!」
「奥へ急げ!!」
「君達はっ!!」
第二十一話:影の支配者と影の人