チビ・ゆきのルイージの小説外伝

ルイージの小説外伝の置き場

ヒゲと猫と二つの王国 3-3

僕は程良く寝た後、猫の手のソファで目を覚ました。ソファの周りにはマステラ、スピネル、ルーニャが居て、さっきまで居た役者が一人足りない事に気が付いた。

「んぁ…あれ?マステラルイージは?」

「依頼に出かけちゃったよ?」

「そ…っか…」

「それより大丈夫にゃ?悪魔が憑いてるってどういう事にゃ?」

「大丈夫だよ…あー悪魔かぁ…」

僕はちらりとマステラを見るとマステラは深く頷いた、僕に話すか話さないかの選択権を委ねたのだろう。

「…じゃあ『変わるね』?」

「「!!」」

僕の発言にびっくりした二人は後ずさりした、マステラはニヤッとしている、目の奥が熱い…さぁ変わろうか?

















「どーも」

ルイージに特に変わった様子は見られない、よくよく見れば目の色が変わっているぐらいだ、でも違う。

「…何処が違うのにゃ」

「わかんなくても無理ないわよ、変わったのは中身と目の色だけですもの?」

「…女言葉!?」

「女悪魔って聞いてるでしょ?」

「いや聞いてるけど…女言葉とは思わにゃかったにゃ…」

「ふん…まぁ説明するわね?単刀直入に言うと、私はルイージを悪質な虐めから守る為に憑いたのよ!憑いたのは丁度ルイージは23歳の頃ね…私はその頃ちょうどちょうど悪魔に生まれ変わったからまだ良心は残ってたのよ、ルイージは木陰に居て一人で黄昏ていたわ…………






「君は?」

『私はカトレア!生まれ変わったばっかりの女悪魔よ!』

「へぇ…」

『貴方は?』

「僕はルイージ…」

『こんな所で何をしてるの?』

「傷を癒してるんだ…石をぶつけられてね…僕は要らない子なんだって!兄さんと違って僕は弱虫だから…」

『私の母は要らない命なんて無いって言っていたわ?』

「そうなの?」

『うんっ!あっそうだ!私が貴方に乗り憑って、貴方の事守ってあげる!!』

「…ほんと?良いの…!?」

『もっちろん!宜しくねルイージ!!』

「宜しく、カトレア!!」







………てな具合にね、だからルイージが肉体的な虐めは無くなったわ♪精神的虐めは残ってるけど…だから私は悪霊じゃあないわ?良い霊…悪魔よ!!」

「にゃっにゃるほどにゃ…」

「………虐め………」

「まだ兄貴コンプレックスなのかぁルイ君…まぁ城の住民以外の市民はまだルイ君の事良くは思ってないもんねぇ…」

「まっそういう事よ!じゃあまた暫く意識を失うかもしんないけど…またね!」

そう言ってカトレアはソファに寝転がり目を閉じた、暫くするとルイ君は寝息を立て寝ている様だった。

「緑のPも大変だにゃ…」

「…」

「まぁ本人は気にしてないからさ?あっそうだ!ルイ君の曲聞いてみる?『白布お化けの悪戯日記』っていうんだけどさ?ミクちゃんが歌ってるんだけど調教がやばくてもう人間にしか聞こえないんだ!…どう?」

「…聞く!!」

「聞きたいにゃ!!」

「よーし流すよっ!!」

僕達はルイージが帰ってきて、ルイ君が起きるまで、ずっとルイ君の曲を聞き続けていた…





















続きます!