ルイージの小説外伝 2 第一章 第六話
☆月9日
『…』
……何だ?こんな朝っぱらから…
『お…ろ…』
…もしかして兄さん、起こしてくれてる?
『……早く起きろルイージ』
「うわっ!!??びくったぁ…」
『そこまで驚く事もないだろう?』
『いや、普通朝っぱらから通信されてりゃびっくりするよ?』
今時計を見ると午前11時だった。つまり普段起きている時間よりも四時間overしている事になる。しかもセキリュウは今の時間帯の一時間前から通信をしているというのだ。
『中々応答しないから、お前まで死んでしまったのかと思ったよ』
『そんなわけないだろう?で、何の用だい?』
『まただ』
『…誰?』
『…シロスケだ』
『うっそ!?』
『マジだ』
『あの白布お化けが!?』
『お前それ本人に言ったら殺されるぞ』
『あっうん、だね』
『まぁいい、とりあえず早くテレサの森に来い』
『んー』
『…ふぅ』
『…どうしたの?』
『いつになったら青年誌の様な話が出来るのだろうk『うん、この事件が解決したら話そう、ね?』…うむ』
会話が終わると同時に通信が切れ、砂嵐の様な音が鳴る。つかセキリュウどんだけ話したいの!?とりあえず急いで支度をして下へ降りると誰も居なかった。兄さん達はもう行ったのだろうか?スピネルは…ピーチ姫の所か。…早く行こう。
テレサの森の入り口、そこで僕は立ち尽くしていた。警察の方達が慌ただしく森を駆け巡っていたからだ。何かあったのだろうか…。
「ルイージ!」
「あっ、兄さんにセキリュウ!何かあったのかい?」
「ほんとここの警察ぬるいな」
「本気で何があったのさ…」
兄さんはこの世界の警察に呆れてるようだった。まぁ確かにここの警察より猫の手の社員達の方が断然出来る人達だけどさ…。
「シロスケの死体が消えたのだ」
「消えたぁ!?」
何がどうなったら死体が消えるんだ!?僕がポカンとしてると兄さんに呆れた顔で現状説明をされた。警察の見張りの方がちょっと目を離した隙に何処かに消えてしまったらしい。確かにぬるいね…。
「もしかしたら、あいつの事だし生きてるんじゃないのかな?」
「どちらにせよ、捜査は打ち切りだ。ルイージもマリオと帰るといい」
「分かった、そういえばスピネルはどうしてる?」
「姫と戯れているよ、後で家に送る」
「ありがとう、セキリュウ」
「んじゃ、そうと決まれば帰るか」
「だね」
僕と兄さんは家に帰ることにした。
「しっかし、何で俺がこっちに来た瞬間事件が起こるかなぁ…ゆっくりさせろっての…」
「事件に愛されてるんだねぇ…」
家に帰った僕等は、セキリュウと一緒に帰ってきたスピネルと共にお昼を食べていた。兄さんはぶうたれた顔で食事をとっており僕は苦笑いを、スピネルは疲れたような顔をしながら同じく食事をとっていた。その後特にすることもなく結局夜中までいつもと同じ生活をしていた。最近日記には綴ることが多すぎて困る、スピネルもかなりの量を…って2ページ目突入!?…今日姫とどんだけ遊んだんだよ…。
夜中、僕は眠れなくてリビングでホットミルクを飲んでいた。ふと風呂場を見ると電気が付いており、兄さんが風呂に入っているらしい。その証拠に脱衣所に服が脱ぎ散らかしてあった、もぅ…兄さんたら、ちゃんといれなよ……洗濯しといてあげよう。
-続く-