ルイージの小説外伝 2.5 赤い宝石と黒い水晶編 第一話
………ここはどこ?………
真っ暗だな…………………
私……どうしたんだっけ…
あ…そうか…私…殺されたんだっけ…?
じゃあ…ここは…
「天国…?」
「いや、んなわけないでしょ?w」
「きゃっ!?」
つい声に出してしまったらしい…誰かが返答したみたいだが辺りが暗くてわからない。手探りをしていると呆れたような声が聞こえる。
「目、開ければ?」
私……目をつむってたのか……。目を開けると眩しい光が差し込んで思わず目を細めてしまう、今度こそ開くとそこは私の部屋…の筈だ。曖昧なのはしょうがない、だって目の前に広がる惨状は酷いものだから。ありとあらゆる物がひっくり返された様になっていて、しかもそこら中血の海、唖然となっている私に声を掛けたのは先程と同じ声の人。
「目が覚めた?スゥちゃん?」
「…え?」
隣にいる声の人を見てびっくりした。だって私の目の前に居たのは幾分か前に死んでしまった親友。
「シル…ヴィ?」
「正しくはシルクね?私の本名シルクだから」
「え…何で?」
「何でって、チビちゃんに聞いてないの?」
え、チビ・ゆきってあの天使だよね…私…何も聞いてないよね…?首を振るとシルクは呆れた顔で話を続けた。
なるほど…じゃあみんな生きてるんだ…。というかシルク…
「見た目随分変わったね?」
「あぁ、あれから背も伸びたし?胸もAからCになりましたし?チビちゃんに服も新調して貰いましたし?w」
あ、毒舌なの変わらない。というか…
羨ましい…
そしてドヤ顔やめて…虚しい。
というか…あれ?
「シルク…一人で来たの?」
「ううん、あと二人。パラレルワールドの仲間と一緒」
「…仲間?」
「えぇ、外にいるわ、連れてくる」
仲間か…パラレルワールドの誰だろう…考え込んでいると直ぐにシルクは仲間を連れて戻ってきた。まず最初に入ってきたのは…
「え、シロスケ…二人っ!?」
「…ウシャ…」
「あはっ♪君驚きすぎだよぉ〜♪」
一人は私の知ってるシロスケ、擬人化してるのか髪の毛が肩までの好青年になってる、一枚布だけど。もう一人は長髪で、前髪で右目が隠れてる少し女の子っぽい見た目だ、一枚布だけど。しかし、パラレルワールドのシロスケって凄い陽気ね…。そしてその後ろにもう一人…見覚えのある黒と白の象徴…見ただけで身体の震えが止まらない…何で…何でお前がシルクと仲間になってるの…?
「シルク…その人…」
「初めまして!よろしくねぇ〜♪」
「あ、変態道化師って呼んであげてね?」
「やめてよぉ…(´・ω・)」
…………………え?
今シルクなんて言いました??
「え、喫茶店って、子守って、え?」
……えぇえぇ…?!
「え、嘘、え、こっちのディメーンとどれだけ違うの?え、え?」
「驚きすぎ、まぁ無理もないけどねw」
「酷いなぁ〜…こっちの僕どんだけ酷いんだよ〜…」
「君は変態なところがひっどいけどねぇ〜♪」
「うん、パラレルのルイージ君に背負い投げされた時はびっくりしたけど」
背負い投げされたんだ。
「あっ!そうだ、パラレルの僕の事はランって呼んでね♪」
「僕はシロスケでいいから」
「あ…うん」
「それじゃ!」
いきなりシルクが天井に指差した、何がそれじゃ?
「ピーチ城に行って黒幕に会いに行きますか!!」
「途中でチビちゃん達にも会えるかもねぇ♪」
「ダブルルイくんにも会えるね!」
「変態行為すんなよ?」
「あ、はい…(´・ω・)」
このディメーン…よく顔文字使うな…というかシルク…顔怖いよ…
「さ、行こっ!スピネル!」
「…うん、シルク!!」
そして、私達は家を出て、遠く離れたピーチ城へと向かい始めた。
-続く-