チビ・ゆきのルイージの小説外伝

ルイージの小説外伝の置き場

ルイージの小説外伝 2.5 白き堕天使と蘇りし英雄編 第四話

目の前に居る愛らしい弟を見た瞬間、僕は目から涙をぽつぽつ落とす。次の瞬間僕は弟に抱きついて嬉し涙を零し泣いていた。

「兄…さん?…え、なんで、え」

弟は僕に抱きつかれながらオロオロし、とりあえず僕を抱き締めた。

暫くすると後ろから銃声が鳴り響いた。びっくりして振り向くとグランルイージが呆れた顔でショットガンを頭上に掲げていた。銃声の正体はそのショットガンだろう。

「…僕もさっさと自分の兄さんと再会を祝したいから、本題入りたいんだけどダメですかねぇ?」

グランルイージはため息を付いてニッコリ笑顔で冷たく言い放ちショットガンをこちらへ向けてくる。つまりNoは言わせないということだろう。僕とルイージは苦笑いで頷いた。

丘の上で皆で輪になって座り、現状整理と言う名の会議を行うことになった。

「さて、まずは僕とチビちゃんの紹介をしなきゃね」

グランルイージは持っていたショットガンをパッと消すと自身の胸に手を置いた。

「始めまして、僕はルイージ・グランカート。わかってると思うけど、僕はパラレルワールドから来たもう一人のルイージだ。まぁ、気軽にグランって呼んで。隣に居るのはチビ・ゆきっていう堕天使。この世界の創造神様で、ホモをこよなく愛する腐った女の子だよ」

「いや、最後のいらんし」

グランルイージが言った説明の最後が気に入らなかったのか、チビ・ゆきさんが笑顔で言い放つ。グランルイージは鼻で笑うと話を続けた。

「単刀直入に言うと、僕は自分の兄貴を取り戻しに来た」

「僕はここの秩序を正しに来た」

グランルイージとチビ・ゆきさんはそう言うと目付きを鋭くし僕を見定める。僕達がオロオロしていると、グランルイージがはぁ…とため息を付いた。

「チビちゃん…幾ら何でもこの二人馬鹿過ぎない?」

「そーいうこと言わないの、あんたらが異常なだけだって」

「いやいや、兄貴は異常でも僕は普通っしょ」

「…えーと…どういうことですか?」

グランルイージさんとチビ・ゆきさんの言っていることの意味が分からずにいた僕は堪らず二人に問うと、二人は顔を見合わせグランルイージはため息を付き、チビ・ゆきさんは苦笑いをした。

「つまり、君達はどうしたい?っていう決意を促してんの」

チビ・ゆきさんは苦笑いしたまま言うと、どうぞ?という風に僕達に手を差し出してくる。それを見て僕達は顔を見合わせて頷きあった。

「僕は…この世界を救いたいです…!」

「スピネルの仇…絶対打つ」

チビ・ゆきさんとグランルイージはニコッと笑い、チビ・ゆきさんはルイージの肩に手を起き衝撃的な事実を言い放った。


スピネル…生きてるからね?


…と。






-続く-