pixivに投稿した長編的な何か ※続かないw
KH -A new trial-
*アテンション
・皆います、全て解決した後的な感じです。
・アクア、テラ:先生
アクセル、リク、ヴェントス、ヴァニタス:高2
ソラ、カイリ、ロクサス、ナミネ:高1
みたいな感じです。
・皆鍵剣部に入ってる(アクアとテラは顧問)
・それぞれアクアとカイリとナミネ、テラとアクセルとリク、ソラとロクサスとヴェントスとヴァニタスで暮らしてる設定です。
・ロクサスが主人公です。
・それでも良い方はアーユーレディ?
朝、目覚ましが鳴り響く中ロクサスは起きる。寝ぼけ眼で後ろで鳴り響く目覚ましの天辺を叩き止め、欠伸をする。
「くぁ……ソラ…ソラ?」
隣のベッドで寝ているはずのソラに声をかけるが応答がない。不思議に思って布団を除けると、隣で寝ているはずのソラは居なかった。
「……もう起きたのか…ソラにしては早いな…」
ベッドから降り私服へ着替え一階に降りる。リビングに入るとテーブルの上にはラッピングされた美味しそうな朝ご飯とメモが置いてあった。メモ帳にはそれぞれの字体で書き置きがしてある。
『ロクサスとソラへ
ヴァニと出かける。多分夕方までは帰らない、朝ご飯は隣に置いとくから、温めて食べろよ?
ヴェン&ヴァニより
俺も出かけるー!
by.ソラ』
「……ソラも出かけたのか…どうりで起きるのが早いはずだ…ご飯食うか…」
ロクサスは朝ご飯の野菜炒めのラッピングを取るとレンジに掛け温める。温めている間にご飯をよそいレンジから温め終わった野菜炒めを取り出し、ご飯と共にテーブルへ運ぶ。食器棚から自分専用の箸を取り出しテーブルに座って小声でいただきますというと、30分掛けて食べ尽くす。食器も洗い終わり暇になったロクサスはふと何かを思いつき、私服に着替えガレージへと急いだ。
ガレージのシャッターを開け、ガレージに止めてあるグミシップに乗り込み、グミシップを起動させチップとデールに通信を送る。画面に砂嵐が続くが、しばらくすると見覚えのある顔ぶれが出てきた。
「やぁ、チップとデール」
「やぁ、ロクサス!」
「久しぶりだねぇ!」
チップとデールが画面の向こうで嬉しそうに飛び跳ねているのを、ロクサスは顔を綻ばせながら見る。
「ところでぇ…今日は何処へ行くんだい?」
「一人でハートレス退治?」
チップとデールが微笑むロクサスに声を掛けると、ロクサスはハッと我に帰り首を振る。
「いや、ただ出掛けるだけ。トワイライトタウンに行きたいんだ…行ける?」
「もっちろんだよぉ!」
「任せてぇ!」
「ありがとう」
微笑んでお礼を言うロクサスにチップとデールは顔を見合わせ大きく頷くと、それぞれの持ち場に付く。ロクサスもグミシップの運転座席に座りエンジンを掛ける。
「目標〜トワイライトタウン〜!」
「発車ぁー!」
デールが間延びした声で目標地点を特定すると同時にグミシップが動きだす。チップの掛け声でロクサスを乗せたグミシップはその場から消え去り、目標地点へと宇宙を駆けた。
「……ここも久しぶりだな…ノーバディだった頃以来か…」
トワイライトタウンの幽霊屋敷に着地したロクサスは、懐かしそうに辺りを見回し呟いた。
「…そういえば…存在しなかった場所ってここから行けたんだっけ」
ロクサスは幽霊屋敷を振り向くと、ふと自信が住んでいた場所を思い出した。
「今でも…行けるのかな…?」
幽霊屋敷を暫く見つめると、ロクサスはもう一つのトワイライトタウンへ行くため幽霊屋敷に入って行った。
「うぇ…埃っぽ…」
ロクサスは顔を顰めると、あの機械だらけの部屋に入りパソコンを起動させる。パスワードやらを打ち込むと、転送機にビームが現れた。
「…行くか」
ロクサスはビームに触れると、その場から姿を消した。
もう一つのトワイライトタウンに来たロクサスは、あの場所へ行けるオーブの様な球体のある部屋へ入る。今この球体に触れても何も起こらないはずなのだが、ロクサスは妙に気になったので様子を見に来たのだ。
「…俺が懐かしいって言ったら…変なのかな」
ロクサスはフッと笑うとその球体に触れる。暫く触れていたが何も起こらずシンとした静けさがロクサスの周りを包み込むだけだった。
「…やっぱ何も起こらないかぁ…」
そういって手を離そうとした矢先、ロクサスの手が球体に吸い込まれた。
「なっ!?」
びっくりしたロクサスは慌てて手を引き抜こうとするが、どんどん吸い込まれるばかり。
「ちょっ、まっ、うわぁぁぁぁぁ!!??」
頑張って引き抜こうとするロクサスだが、そのまま球体に吸い込まれてしまった…。
「いでっ!!…何処だよここ…」
球体に吸い込まれたロクサスは、見覚えのある場所に放り出された。キョロキョロと見回し、目を見開いて行く。
「…此処って…『存在しなかった世界』…!?何でここが存在してるんだ!?」
ロクサスはバッと起き上がると、通路を走って抜け唖然とする。それもそのはず、なんせこの存在しなかった世界は、ソラがゼムナスを倒したことにより消滅したはずだからだ。
「…何でまた…」
ロクサスが首を傾げていると、ふと後ろから人ならぬものの気配がする。だがロクサスはそれに気づかずに歩み出そうとしていた。人ならぬものは水色のしょっぱく甘いアイス…シーソルトアイスを口に加えたまま黄色いナイフの様な物を三本構えると、ロクサスの頬すれすれに投げ放った。
「!…誰だ!そんなところに居ないで降りてこいよっ!!」
ロクサスはナイフに気づき避け、ビルの遥か上の屋上へ立つ人ならぬものを見定める。そして中々降りてこない相手に苛立ち、声を上げた。人ならぬものはアイスを口から離し肩を竦めるとビルから飛び降りロクサスの目の前に立つ。人ならぬものは昔ロクサスが着ていたコートと同じ物を着て、フードを被っていた。まるで13機関の様に。
「……ほんとに誰だよお前…武器からして…ラクシーヌか…?」
人ならぬものはロクサスの言葉にフッと鼻で笑うと、フードを取り笑顔で言い放つ。
「ざぁんねん…俺はラクシーヌじゃなくて、ラーヌだよぉ〜♪」
「はぁ!?」
ロクサスは唖然としながらラーヌを見る。ラーヌはラクシーヌと似た見た目だが、ラクシーヌとは違い胸がない。
「え、男…!?」
「そ、俺は男だ♪」
ラーヌはニコッと笑うとナイフを構えロクサスに向ける、ロクサスはそれを見てキーブレードを出し構えた。ラーヌはクスリと笑い顔を伏せ、睨みつけるようにロクサスを見る。ロクサスはビクッとして後ずさり、キーブレードを握りしめる。
「……君、元13番目のロクサスだよね?♪」
「……それがなんだよ……」
ラーヌの質問に、ロクサスはぶっきらぼうに答えキーブレードをラーヌに向ける。ラーヌはため息を付きナイフをしまってニッコリ微笑んだ。
「大丈夫〜♪何もしないよ…ただ聞きたいことがあるだけさ♪」
「なんだよ……」
ロクサスが睨みつけながら言うと、ラーヌはニヤリと笑ってから顔を伏せ目付きを鋭くしてロクサスを睨む。ロクサスは一瞬ビクッとすると、汗を流しながらキーブレードを向ける。
「そんなに怖がるなよ♪………聞きたいことはただ一つ……」
「……」
「………ソラは何処だ?」
「がっっ!!??」
ラーヌは質問と同時にロクサスの目の前へ行き、ロクサスを壁に叩き抑える。ロクサスはその衝撃でキーブレードを落とし、壁に叩きつけられた。
「知ってるんだろ?ロクサス…お前の半身だもんなぁ〜?♪」
「ぐっ……!」
ラーヌはナイフの腹でロクサスの身体を押さえつけ、首を片手で締め上げる。ロクサスは苦しそうにもがきながら、キーブレードに手を伸ばしていた。
「ほら、さっさと教えろy」
「!!」
ラーヌはいい終わらないうちに動きを止め、ナイフを落とし口から血を垂れ流す。それを見たロクサスも顔を青ざめさせ身体を固まらせた。ラーヌはロクサスを離し後ろの人物へとナイフを投げる。後ろの人物はそれを自身の武器で弾き飛ばし、ロクサスを担いで球体の前へと転がり込んだ。ロクサスはびっくりして目をつむっていたが、球体の前で目を開き自身を担いだ人物を見て安堵の息を漏らす。
「アクセル…!」
「よぉ、遅くなったな」
-続かないヽ(`・ω・´)ノ-