チビ・ゆきのルイージの小説外伝

ルイージの小説外伝の置き場

ルイージの小説外伝 2.5 穢れた世界の収束と再生編 第八話

戦闘BGM

チーム2:セキリュウ、シロスケ、ラン、ディメーン


うしゃしゃしゃー、さーて、ディメーンになるべく体力削りながら上手く引き寄せて札を額につけてとは頼まれたけど…しょーじき僕戦闘向きじゃないんだよねーwセキリュウもシロスケもなんとか頑張ってるけど…さて、僕はどーしよっかなー………あ、そだ、あの子に化けてみよっかな♪僕はカーテンの陰に隠れてコソコソとする。不思議そうにディメーンが見てくるけどこの際いいや!へんしーん!小声でそう唱えた僕は、カーテンに包まれ身を潜める。あとは暫くして出ていけばいい。うしゃしゃしゃ!我ながらなんと完璧な作戦だろうね!

………………………………………………………

「ランの奴…あそこでコソコソとなにしてるんだろ?」

首を傾げながらポツリと呟いてみる。呪術を使うにはそれ相応の対価がいるためボクはここでこうして力を蓄えているわけだけど…。

「んー…そういえばランって戦闘向きじゃ無かったな…でもなんでカーテンに包まったんだろ?」

頭の中に次々と疑問のはてなを浮かべる中、カーテンの中ではランの奇妙な笑い声が少しだけ聞こえた。地味に不気味だね☆

セキリュウとシロスケがだんだん疲労してきた頃に、とうとうバサッと勢いよくカーテンが開いた。しかしそこにランの姿はない。代わりに別の人物。その人物にシロスケとセキリュウ、そして主にボクがギョッとする。そこに居たのは。

「ふふん!何かと思ってきてみたら面白そうじゃない」

完全にマネーラ。何故それをチョイスしてしまったか問い詰めたいぐらいのマネーラ。皆のトラウマネーラ、やめてボクトラウマネーラ苦手なのちんじゃう。ボクが顔を真っ青にして口から吐血していると女悪魔が不思議そうな顔でマネーラに近づく。

「…あんただぁれ?ちっさ…」

流石にいきなり出てきたマネーラを見てびっくりしたのかキョトンとしながら問いかける。セキリュウとシロスケに関しては後ろの方であれランだよな?とヒソヒソ話し合ってる。ボクはそれどころじゃない、帰りたい帰らせろ。

「あぁん!?おんどりゃあ誰が小さい言うねんいてもうたろか!!」

「うおっ、怒った」

怒るマネーラに女悪魔が後退りする。するとマネーラはクスリと笑ってコキコキと首を鳴らした。あぁ来る、来ちゃう、マジでちょっと待てコラ本当になんでそれチョイスしちゃったのボクのSAN値が悲鳴を上げてるよ。クトゥルフTRPGも大歓喜のファンブルっぷりを発揮してるよ、一時的発狂しちゃうよ。

「マネマネマネ〜♪」

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ゴキゴキと嫌な音を鳴らしながらマネーラがあの異形の姿へと変貌する。セキリュウはそれを人の姿のバージョンを初めて見るからかびっくりして冷や汗を垂らしている。シロスケはもうただぽかんとしていた。ボク?あぁボク?とりあえずカーテンの陰に退避したよ☆いやだってあれ嫌いだもん、生理的に無理だもん、ヒゲヒゲ君よくあれを真正面から退治出来たよね流石世界のヒーロー尊敬するよ真面目に。

「クソ悪魔はマネーで潰してやるわ!」

「つ、潰せるもんならやってみろぃ」

マネーラの変貌ぶりに流石に女悪魔も言葉が辿々しくなっている。びっくりしているんだろう、顔には大量の冷や汗が流れてる。可哀想に、マジで可哀想に、同情するわ。つーかマジでなんでそこまでしたんだよランんんんんんん!!

………………………………………………………

暫くの両者の戦い、流石に女悪魔もランも疲れてきたのか足取りが重くなっているのがカーテン越しからでも分かる。そろそろボクの出番だ。正直表に出たくないんだけどね。カーテン越しからシロスケに目配せし、シロスケがその目配せに答え頷く。そのままマネーラの元へと近づき懐の術札をこっそり取ると女悪魔の後ろに回った。それを確認したマネーラが女悪魔から離れる。

「おろ?」

女悪魔がキョトンと止まった瞬間、後ろからシロスケが隠していた殺気を放つ。いきなりの後ろからの殺気に驚いた女悪魔が慌てて後ろを振り向くとシロスケが待ってましたと言わんばかりに術札を女悪魔の顔に貼り付けた。

「ぎゃっ!?」

女悪魔の悲鳴にボクはカーテンから飛び出し、なるべくマネーラの方を見ないようにマネーラよりも前へ出る。そして術式を唱えた。誰にも聞き取れぬようなか細い声と意味不明だと誰もが言う言葉の羅列。これをキングテレサは全て理解して使っているのだから驚きだ。最後に誰にでも聞こえるように、術式の最後の言葉を唱えた。

「破!」

その言葉を唱えた瞬間、術札を必死に取ろうとしていた女悪魔が動きを止め断末魔の悲鳴をあげる事もなく内側から爆発する。キングテレサめ、なんてトラウマ札を与えて来やがるんだこんにゃろう。

「………終わったー!!」

暫くの沈黙を破ったのはラン。すでにマネーラの姿ではなく元の姿へと戻ってる。ボクは内心ホッとしながら三人にお疲れ様ー☆と声を掛けた。その後暫くゆっくり休んでから、入口へと帰路を辿った。






続く
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おぉー、ちょい長め(?)になってしまいましたが!
無事女悪魔撃破ですね!
実はうちのディメーンはマネーラにちょくちょく異形化して怒られている為若干トラウマとなっている設定でございます。はい。←俺得ですね!