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チビ・ゆきのルイージの小説外伝

ルイージの小説外伝の置き場

ルイージの小説外伝 2.5 穢れた世界の収束と再生編 第九話

合流


「あれー先に帰ってたんだね〜♪」

「あ、帰ってきた」

ボクらが玄関に訪れると、先に終わったのかチーム1のメンバーが先に帰っていた。ヒゲヒゲ君やルイルイ君に目立った外傷が見られないところを見ると、スピネルちゃんやシルクちゃんが魔法を使って治療したのだろう。四人とも無事だったのに気付かれぬようほっと息を吐く。いつものニッコリとした笑顔に戻って声をかけるとルイルイ君もホッとした様子で返事をする。ほか三人もボクらがそこまで傷ついていない事にホッとしているのか若干の微笑みが感じ取れた。

「ンッフッフー♪こっちに居た悪魔はきーっちり倒しておいたよ〜♪」

「良かった、こっちも吸血鬼を倒しておいたよ!」

朗報と言わんばかりの明るい口調でそう言うと、ヒゲヒゲ君も嬉しそうに返事を返した。ンッフッフー♪やっぱマリオよりヒゲヒゲ君の方が反応が可愛くてこっちまで嬉しくなっちゃうな〜♪そうやってニヤニヤしていたらシルクにキモいと一喝された。酷い!

「ところで、チーム3の2人はどこだ?」

セキリュウの疑問に皆がそれぞれキョロキョロと辺りを見回す。ボクも一緒になって見回していると頭の中に何か言葉がよぎった。それに応えるようにボクは手を掲げて指ぱっちんをして見せる。皆が疑問を浮かべながらこちらを見る中ボクの目の前の空間がクルリと音を立て廻り、その場に外傷の見られない見慣れたマリオとボロボロのルイージの姿。その様子に流石にボクは息を飲んだ、あのルイージ・グランカートが、チビちゃんも居るというのにボロボロになっているからだ。スピネルとルイルイ君が悲鳴に似た声を上げる。セキリュウ達三人は声こそ上げていないがびっくりした様子で、ヒゲヒゲ君とシルクはそれぞれ声を掛けた。

「ふ、二人とも!」

「ちょっ、ボロボロじゃん!?」

「あ、ディメーン気付いてくれたの?ありがとう」

「どういたしまして〜♪」

平気そうにマリオを抱き抱えながらお礼を言うルイージにボクは平静を装って返事を返す。シルクがすぐに回復の魔法を唱えだした。ボクはその様子を見ながらこっそりとスピネルちゃんに近付いた。遠くからでも分かる彼女の怯えよう、ボクが声を掛けても怖がられる事は目に見えているがベビィ達を育ててるボクに無視する事はできない。だから敢えて近づく事にしたのだ。

「…大丈夫?スピネルちゃん」

ボクが声を掛けてみると吃驚したのか少し体を跳ねさせる。そしてボクから一歩だけ距離を取るとそっと頷いた。やっぱりボクに怯えてるらしい、遠目でルイルイ君が僕を少し睨んでいる辺りまだ信用されていないのだろう。でもそれではボクが困る、ボクは純粋にスピネルちゃんが心配なのだからそれを誤解されたくはない。だからボクはまた一歩近づいて手を伸ばした。スピネルは吃驚して目を瞑りそれに反応したルイルイ君がこちらに近付こうとする。皆がこちらを見るタイミングを見計らって、ボクは優しく、ゆっくりとスピネルの頭を撫でた。

「………え?」

ルイルイ君やこちらの世界の住人達は皆それぞれ吃驚したように固まる、それは目の前でポカンとしながら大人しく撫でられているスピネルちゃんも同じだ。ルイージとラン、シルクに関してはいつものことかと普通に見ているが。

「あのね、君らがどんな勘違いしてるか知んないけど。ボクはここのふざけたボクとは違う。現にボクはからかおうとせずにただ純粋にスピネルちゃんが心配で近付いたんだけど?」

少しむすりとしてルイルイ君達に言ってみせると、皆それぞれバツの悪そうな顔をした。そんな顔をさせるつもりは無かったんだけど…この際仕方ないか…。ボクは小さくため息をつき撫でていた手を退ける。そしてニコリと微笑みかけ、スピネルに問いかけた。

「フフッ、無理する必要はないよ♪怖いんだったら、外でルイルイ君と待っていた方が賢明だと思うけどなぁ〜?」

真剣な顔で問いかけるボクに、彼女は思わず息を呑んだ。チラとルイルイ君の方を見ると、彼もスピネルちゃんを心配な表情で見ている。

「確かに、無理する必要はない。作戦に強制なんてしても意味ないから」

ルイージもマリオの頭を優しく撫でながらそう言った。スピネルちゃんは悩んでいるのかおろおろとしている。そんなスピネルちゃんを見て、ルイージが大袈裟にため息をつきスピネルちゃんに近づき顔を覗き込んだ。

「でも、後悔したくないなら来い。やるだけやってみろ」

おどおどとしていたスピネルちゃんに、ルイージがはっきりとした口調と目で言った。睨みつけているかのような眼差しと、怒ったような口調。でも彼は怒っても睨みつけてもいない。ちゃんとスピネルちゃんが後悔しないようにと考えての発言だろう。しっかりとその思いはスピネルちゃんにも伝わったらしく、彼女も真剣な顔になり頷いた。それを見て満足したのかルイージがニヤッと笑って立ち上がり、手をかざす。そしてルイージの掛け声に皆が応対する。

「さ、任務開始だ。思いっきり暴れるぞ!」

「おぉー!」

ンッフッフー♪さぁ、最期の戦いだよー♪






-続く-

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挿絵はその内つけるつもりだったり…
だったり…☆←