ルイージの小説外伝 2.5 穢れた世界の収束と再生編 第十話
……と目の前の扉が思いっきり開く。目の前には無数にチビ・ゆきさんを囲む黒々しい手。チビ・ゆきさんはしまった!という風に振り向きグランルイージと目をかち合わせ、目線で会話する。即座にグランルイージが後ろから声を張り上げた。
「前衛マリオと君!後衛支援シルクとスピネルちゃん!セキリュウと僕ははそれぞれ支援二人を守る!シロスケ二人とバカとチビちゃんは後ろで待機!」
「バカって酷くないかい!?」
「ほぉ、死んだはずのこちらの世界のマリオではないか。のぉ、お前も殺されに来たのか?」
黒魔女がこちらを見て不敵に笑う。僕はゴクリと唾を飲み込んでもう一度睨みつけ言い放った。
「お前に殺されてたまるか!逆にぶっ倒してやる!」
「そーだ!」
ルイージと声を張り上げ威嚇する。黒魔女はクスリと微笑んで両腕を広げた。するとチビちゃんが消えたそこで群れていた黒い手が一瞬にして地面に沈み此方へ向かってきた。
「兄さん!」
「わかってる!」
「くっくく…面白い!」
黒魔女はくつくつと笑い両腕を広げる、すると黒魔女の両脇から無数の黒い手が襲いかかってきた。僕とルイージはそれぞれ殴る蹴るで蹴散らし黒魔女に拳を向ける。黒魔女は楽しそうな高笑いをしながら魔法を唱え黒く光る氷を造形させ邪魔をしてきた。僕らは目線を合わせ氷を壊し、黒魔女へと拳を再度向けた。
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「……大丈夫〜?チビちゃ〜ん」
「んぁー、問題ねーぜ」
自身の傷を治すチビちゃんに声を掛けると普段と変わらぬ答えが返ってきた。しかし節々に息切れが見え、かなり魔力や体力を消耗したと見えた。
「ンッフッフ〜、ならいいけど。最後に力は温存させてねぇ〜」
「まっかせとけ」
ボクとチビちゃんは最後の切り札。ボクがトドメを刺すと見せかけて、チビちゃんが聖魔法でトドメを刺すという騙し討ちをする為に体力を残しているんだ。
「しっかし……そう簡単に行くんかねー」
「演技でもないことを言わないでほしいなぁ〜…」
チビちゃんの不穏な呟きにボクはぼやいた。次の瞬間、激しい閃光と衝撃が響いた。恐らく敵のチャージと衝撃波。続いてヒゲヒゲ君とルイルイ君を追い越して後衛の二人…無防備な彼女にくるかまいたちの様な無数の刃に、ボクの体は自然と動いていた。チビちゃんの止める叫ぶ声も届かないほど…ボクは目の前の光景に必死になって手を伸ばした。
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一瞬、目が眩む。
目の前でなにが起こっているのか、目を瞑っていたせいで理解が出来なかった。
わたしを優しく抱き締め包み込んでいるのは、最も嫌いだった彼だった。
ピシリと何か割れる様な音が鳴る。
悲鳴にも近いそれはわたしを抱き締めている彼の顔から発せられていた。
そう、彼の顔。彼の仮面から。
わたしを抱き締めていたのはディメーンだった。
周りで皆が騒ぎ立てている。
煩そうにため息をついた彼は黒魔女にも聞こえるぐらいの声でいつもの調子で話した。
「ンッフッフ〜♪やっだな〜、ミステリアスを醸し出す為のせぇっかくの仮面が割れちゃったじゃないかぁ〜?」
クツクツと笑う彼の仮面が等々地面へと割れ落ちた。
露わになったその顔に、わたしは思わず息を飲むことになる。
「……なーんてさ」
彼が聞いたこともないような冷たい口調でそう呟いた。
抱き締めていたわたしをそっと立たせにこりと微笑みそのまま黒魔女の方に振り向いた。
「……ねぇ、君さぁ、怒らせる相手間違ってんのわかるか?……オレにどう殺して欲しいんだよ?」
ニヤリとほくそ笑む彼の姿に、冷たい目で見る黒魔女以外の誰もが、ゾクリと体をふるわせた。
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ディメーンがイケメンで今日もつr((((((
忙しくて挿絵が付けられない僕を
どうか許しておくれん_(:3 」∠)_