ルイージの小説外伝 2.5 白き堕天使と蘇りし英雄編 第一話
どうも皆さん、おはようございます。
マリオです。
僕は随分前に死んじゃったので、今天国で平和に暮らしています。
え?お前一人称俺じゃなかったっけって?それは僕ではなくパラレルワールドの僕です。勘違いしないでください怒りますよ?
てなわけで、今寝起きな訳ですが正直眠いです。下界の弟の事が心配すぎて全然眠れてないのです。
ま、そんな事はいいとして……あれ、珍しくポストに手紙が入ってますね…何々…………へへへヘラ様からの呼び出し!?え?あれ?僕何かしたっけ!?あれ!?…………とりあえず指定の噴水広場へ行ってみましょうか…………
噴水広場へ行くと、そこのベンチにとある天使が座っていた。天使は僕に手を振るとこちらへ向かってくる。
「やぁマリオ!僕の事…分かる?」
「えぇっと…」
天使の輪に薄い水色の髪…包帯に目の傷…真っ白な服に真っ白な天使の羽…そして真っ白なマフラー…そしてこの小ささ…!
「もしかして…ゼウス神の義娘の…チビ・ゆきさん!?」
「そうそう!!」
「じゃあ僕に用があるのって…」
「そ、僕だよ♪」
「でも…一体何の用ってんです?」
チビ・ゆきさんは僕から一歩下がり、コホンと一つ咳払いをすると用件を話し始めた。
「キノコ王国が今、大変な事になってるの」
「キノコ王国がっ!?」
「うん、こればっかりは実際に見た方が現状を把握しやすいと思う…」
「そんなに…」
「そこでマリオ、貴方に頼みよ」
「僕に…ですか?」
「今、貴方の住んでいたキノコ王国に僕の世界のキノコ王国から四人の使者を送ったの。けど、それじゃ多分足りない…しかも僕の世界のキノコ王国から君の居たキノコ王国に僕の世界のマリオ…ここではグランマリオと呼びましょうか。そのグランマリオが侵入してしまった事により君のキノコ王国に支障が出てしまっている。そこで君にもう一回生き返ってもらって、手伝ってもらおうと思うんだ」
「生き返られるんですか!?」
「三日間だけね」
「ですよね…」
そう簡単に生き返られるわけないか…自然の理を覆す事になっちゃうし…。
「…それでも、手伝ってくれるかい?」
「……」
「やるしかないでしょう…!」
「流石マリオ♪早速行きたい所なんだけど…ちょっとある子に連絡していいかな?」
「あ、はい!大丈夫です」
「良かった!じゃあ…あー、あー、聞こえてるー?スピネルちゃーん?……おっ!やっぱスピネルちゃん凄いね!テレパシーでもちゃんと話せるんだ♪……見たいだね♪んで、そっちはちゃんと四人居る?……取り込み?敵でも出てきた?……おっふ………あー…頑張れ〜…こっちも大丈夫だから…ww……いやいや、じゃあまたね!」
チビ・ゆきさんは息をつくとこちらに向き直る。
「チビ・ゆきさん、終わりました?」
「うん、終わったよ〜♪そろそろ天界を出ようか、君の弟さんと赤い龍さんもいつまでも寝てたくはないっしょ♪」
「そうですね、あとパラレルの弟にも早く会ってみたいですし…」
……赤い龍はよくわからないけど……
「パラレル弟はグレてるよぉ〜?」
「えっ」
ググググれてる!?
「嘘々♪」
な、なんだ…嘘か…。
「良かった…」
「さ、行こうか」
「はい♪」
チビ・ゆきさんは僕の手を握ると同時に…僕の目の前には凄惨なキノコ街が広がっていた……。
-続く-