チビ・ゆきのルイージの小説外伝

ルイージの小説外伝の置き場

ルイージの小説外伝 短編1

-お化けの宝石-

 

あの事件から一ヶ月後。
特に何があるわけでもなく平穏な日々を僕らは過ごしてきた。

だがしかし、平穏な日々はそう簡単に長く続くものではなかった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー


「………ねぇ、これどういう状況なわけ?」

「さぁ…」

二人が途方にくれているのはわけがある。
僕ら三人は迷子の猫探しの依頼に紛争してきたところであった。猫を飼い主に返した後、疲れて帰ってきてルーニャに終わったことを報告しようと扉を開けたのだが………。

「……………………」

「頼む!マジで!!本当ニ!!!困ってるんダヨ!!!」

「いや、とりあえずちょっと落ち着いて欲しいのにゃ」

ルーニャに土下座しながら頼み事をする相手。それは僕がこの世で最も苦手とする相手だった。扉を開いた瞬間、目の前にお化けと猫娘が対峙していたのだ。
そう、僕の苦手な、お化けが。
僕が後ろに一歩下がるとそのお化けは僕の存在を見つけハッとした顔をする。やばいと思って逃げようと思った瞬間だ。

さすがおばけくそはやい。

しゅるりと僕の目の前まで飛んでくると、僕の両手をガッチリ掴んだ。お化けのくせに。
そしてウルウルとした目で僕の目を見つめながら必死に叫び始める。

「るいぃじいぃぃぃー!頼むヨ!!助けテクレ!!!」

やめてくれ、卒倒しそうだ。

「ちょっとキングテレサ、いい加減に泣きやみなさいよ。何があったのよ」

見かねたシルクが溜息をつきながら目の前のお化けに問いかける。
やっと話が出来るとキングテレサはパァっと顔を明るくさせて、シルクの両手を掴んだ。

「よくゾ聞いてくれタ!!!!」

「ウザい、離れろ」

「実はダナ………」

この後、キングテレサから語られる話に衝撃が走る。
ただ、この時僕はまだ知らなかった。
今日という1日が平穏で過ごせなくなるだなんて…。

 


これは、長いながぁい一日の話。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー


「はぁ!?屋敷から追い出されたァ!?」

シルクが大声で叫んだ。それはもう、社内中に響くぐらいに。周りの皆が驚いてこちらを見るも、仕事があるのかそそくさと散っていく。見かねたスピネルがしぃ…と口に手を当てると、声を発した当の本人は少しバツの悪い顔をして口をつぐんだ。一連の流れを見ていたキングテレサが、話してもいいかと口を開ける。

「そうだヨ……追い出されたちまッタんだよ……」

「どうしてそんなことになったんだい?」

「…………」

僕がそう聞くと、何故かキングテレサは黙る。先程までの饒舌が嘘のようだ。表情を見る限り、なんと言えばいいのか分からないようにも見える。スピネルと僕が顔を見合わせ困っていると、シルクが大きくため息をついた。

「………行ってみるしかなさそうね」

「え」

思わず僕は固まる。
行ってみる。それ即ちキングテレサの屋敷に直接様子を見に行くということだろう。

あの、キングテレサの、お化け大量の、屋敷に、直接、出向く。

………シルク…君ってやつは…。

「無理に決まってるだろう」

「あいっかわらずビビりね、このチキンが」

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無理だと言えば予想通りの毒舌が帰ってきた。会った当初よりはマシになったと思っていたのだが気のせいだったようだ。そういえば前もこんな展開あった気がする。ライレイといい、あの悪霊を操る女といい、キングテレサといい、何故こうも僕はお化けに寄り付かれるのか。

「い、行って、くれるノカ!?ありがたいゼ!」

キングテレサは感激した様子でシルクを見つめる。シルクも満更ではなさそうだ。
そういえば…キングテレサってこんなユーモア溢れる奴だったっけ。もっと不気味な感じだった気がするんだけど…もしかしてそれほどまでに切羽詰まっているのだろうか…。
…考えていても仕方が無い、腹を括らなければ。

「…ルーニャ、少し行ってくるよ」

「了解だにゃ!気を付けて行くのにゃー」

「スピネルは先に家に帰って、留守番しておいてくれるかな?」

「ん…任せて。気を付けて、いってらっしゃい」

ルーニャはやれやれと言った様子で、スピネルは少し心配した様子で返してくれる。
こうして僕らはキングテレサに連れられて、キングテレサの住んでいるお屋敷へと向かったのであった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

「これは……」

「追い出されたと言うよりは………」

「…………」

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おどろおどろしいテレサの森を抜けた先にある、キングテレサの屋敷。僕らはキングテレサに連れられてそこにやって来た。途中テレサと出くわしたりなんたりで色々あったが、そこはまぁお察しの通りなので省略させてもらおう。
そんなことよりも、重要なのは僕らが今唖然として見ているこの屋敷だ。一見、電気が全て消え、部屋中真っ暗になっているため余計おどろおどろしく見えるだけのただの屋敷なのだが…。その窓一つ一つをよく見てみると違和感があるのだ。それもそのはず。窓をじっと見ると何かがウゴウゴと蠢いている様子がわかるのだ。そう、屋敷の中で、窓に張り付き蠢いているのだ。得体の知れない何かが。
それだけでも怖いのに、さらに良く見ると何かが黄色く光っているのだ。

それは、無数の目だった。

察しの良い皆様ならもう屋敷の中に蔓延るものの正体がわかったであろう。

 

 

……そう。

 

『もあもあーっ!!』


無数の、モアモアだ。

 

「どーなってんの、あれ」

シルクが依然として変わらぬ表情で屋敷を指さす。モアモアはもはや屋敷全体に蔓延っているらしく、玄関からはみ出ている者もいる。キングテレサに寄るとこのモアモア達はつい先日数匹見かけたのが大増殖した結果らしい。キングテレサテレサ達は先日の数匹がこんなに増殖するとは思ってなかったらしく、放置していたそうだ。
そして夕方、ガサゴソという音に目を開けると、もう目の前は地獄絵図だったらしい。大慌てで屋敷の外へ飛び出て、涙目で猫の手に駆けつけたそうだ。
よく冷静に猫の手に駆け込んでくれたよ、僕だったら一回気絶してる。

「アイツらどうにか出来ねーカ?」

「うーん…どうする、ルイージ?」

シルクが困ったように僕を見る。魔法でどうにか出来ればいいのだが、なにせ状況は屋敷を人質の様に取られているのが問題だ。迂闊に荒療治は出来ない。魔法で一掃、というのは不可能そうだ。

「何か…道があれば……」

別の道……魔法やフラワーパワーを使わない道……。何かあるだろうか…。こうしている間にもモアモアは増殖を続け屋敷を飲み込もうとしている。
…待てよ?そもそもモアモアは何処から来たんだ?随分前に兄さんと対峙した時は魔女が放っていたというのを聞いたことがある。
もしかして今回もモアモアを放った何かが居るんじゃないのか?そこまで思って周りを見渡す。近場、森の木の影。揺れ動く影はそこにあった。

「えっと…出ておいで。怒らないから」

僕の言葉にキングテレサとシルクはキョトンとしてあたりを見渡す、するととある木の影から人影そのものが出てきた。二人がその様子にギョッとした顔をするも、その人影の正体がわかったのかすぐにハッとした表情に変わる。

「どうしてモアモアを出現させたんだい?ビビアン」

「ご、ごめんなさぁ〜い!!」

帽子を被り女の子のような髪型をしたその影、ビビアンは僕らに頭を深々と下げた。影三姉弟の末っ子、ビビアン。彼女…いや、彼も長女、次女と同じく魔法を操る種族だ。今回モアモアを出現させたのはこのビビアンだろう。

「森で密かに魔法の特訓をしていたら……誤ってモアモアを出現させてしまったの。2~3匹だけだったから大丈夫かと思ったんだけど……」

「こんなに増殖しちゃったのか……元に戻すのは難しそうかな?」

「この量は…かなり………。ご、ごめんなさぁい…!」

ビビアンは深く反省しているのかしょんぼりとした顔つきで何度も謝る。しかし、この量を戻すのが無理となるとやはり大本を潰すしかない。そうなると………。

「モアモアを一度外に出してから、大本を叩かなきゃいけないわね………」

「でも玄関開けたらもう溢れだしそうダゼ、ドウすんだ?」

「ううーん…」

皆で頭を抱えていると嫌な音が響く。

ビシッ…ビキッ……バキッッ。

何かが折れた音に、屋敷の方を恐る恐る見る。

「あ」

…とシルクが声を上げた瞬間だった。
屋敷の扉が音を立てて弾き飛んだ。中からはワッとモアモアたちが飛び出す。
構えた時にはもう遅くこちらに向かうモアモア達に呆気に取られながら飲み込まれた。

 

ーーーーーーーーーーーーー


「………っ……!」

ハッと目が覚める。気を失う前までの喧騒はどこへやら、何があったのかあたりは静かになっていた。周りには同じく気を失っているキングテレサやシルクがいる。はて、ビビアンは何処へ…?キョロキョロとあたりを見回してもビビアンの姿はなく、それどころかモアモアの一匹も見かけない。
まさかあれは夢…?

「おーい!大丈夫かにゃー!?」

遠くから響く声、そちらの方に振り向くと見えた見慣れたその姿に安堵しながら立ち上がる。ルーニャだ。

「一応、大丈夫だ。ルーニャこそどうしたんだ?」

息切れしながら大慌てで駆けつける彼女に、もしや何かあったのではないかという不安に駆られ尋ねる。すると案の定興奮した様子で僕に用件を伝え始めた。

「な、なんか、凄いもあもあした大群が、城下町にいっぱい蔓延ってるのにゃ!アタシ達だけじゃ対処しきれない量なのにゃ〜!ビビアンちゃんも流石に戻すのは難しいって泣いちゃうし…!」

あぁモアモアよ……僕らを踏みつけて行った先は城下町だったのか…。そしてビビアンは影に隠れて避け、追いかけたと…。そうか、なるほど、分かったよ。

大問題に発展してるじゃないか…!!!

「シルク!キングテレサ!起きるんだ!!」

「ふぁっ!?もあもあしてない!?真っ黒どこ!?」

「ウガッ!?」

シルクはぶんぶんと首を振り当たりを見回しながら、キングテレサは驚いたようにバッチリと目を開けた。二人共現在の状況を確認すると、声を掛けたであろう僕の方に振り向く。僕はそんな2人に今の現状を伝えた。

「え、ちょ、それどーすんのよ」

シルクの最もな問いかけに天を仰ぎ考え込んでみせる。そもそもあの大群にどう始末をつければ良いものやら。

「いやはや大変そうだねぇ」

「あぁ、本当に大変だよ。こんな大量のモアモア、どうすれば始末できるんだ…」

「次元ワザでどっかの空間に一気に移動させちゃえば楽チンなんじゃないかなぁ〜♪」

それもそうだ!…だが次元ワザを扱えるやつなんてもうこの世には………。

………ん?ちょっと待て。僕は今……、

 

 

誰と話しているんだ???

「( *・ω・)ノやぁ、ルイルイ君♪」

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「……う、ウワァァァァァァァァァァァァァァァァ!!??」

「ちょ、なに!?なにごと!?……って、なにしてんのよ、ディメーン」

突如現れ僕に話しかけてきていたのは、つい一ヶ月前に出会い、お世話になったもう一人のディメーンだった。僕の叫び声に驚いたシルクは、ディメーンを見た瞬間溜息をつきながらディメーンに尋ねる。キングテレサはコイツ誰ダ?的な表情を浮かべているし、ルーニャに限っては…………。

「………なんで、こいつが、ここに、いる、のにゃ…?」

明らかに殺気を放っている、ヤバイ。そういえば一ヶ月前に起こった出来事はルーニャは記憶してないんだった。

「わぁ、こわぁい猫娘さんがいるー。ま、そんなに殺気放ってる場合じゃないんだから!リラックスリラーックス♪」

「なんにゃこいつ、知ってる奴と違うけどやっぱりムカつく奴だにゃ」

「え、なに、僕今回もこんな扱いなの??」

ルーニャを宥めるも逆にムカつかれているディメーン、自業自得だろう。だがしかしここでやいやいと言い合っている場合でないのは確かだ。話を進めなくては。

「ディメーン、次元ワザで異空間に捨てることは本当に可能なのか?」

「可能だよ。次元ワザで宇宙空間に飛ばしちゃえばあとは自動的にチリになってくれるさぁ〜♪」

簡単に言うが…まぁこのディメーンなら信用出来そうだ。問題は…。

「あんな沢山の量、どうやって次元ワザで移動させるんだ?」

「うーん、そこが問題なんだよね。せめて一箇所に固められればいいんだけどー……」

腕を組み悩むディメーン。やはりバラバラの個体を飛ばすのには時間がかかるらしいのか、一箇所にまとめて次元ワザで放り込む方が効率的だということらしい。

「ルイルイくーん、どうにか出来ない?」

「………」

どうにか…出来たらいいんだがなぁ…。

「一纏めになんてどうすれば…」

「オイ」

考えることを諦めようとしたその時だった。今までずっと考え込んでいたキングテレサが口を開けた。

「あ〜……うちのテレサ達、使うカ」

そう提案すると口笛を吹き大量のテレサを呼び寄せる。僕は慌ててルーニャの後ろに隠れた。テレサ達は何処に隠れていたのかというぐらい集まっていて、キングテレサから何かを聞いている。その内一斉に頷くと、城下町に向かって飛び出していった。キングテレサは一連の事が終わるとこちらに向き直り一言。

「ナントカ出来そうダゼ」

と、いつも通りの薄気味悪い笑顔で微笑んだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー


街中、作戦は決行された。


「いいねいいねぇ〜♪これならいけそうだよ」

ディメーンの目の前には無数のテレサ達におしくらまんじゅう状態のモアモア達。
キングテレサの作戦が上手くいったようだ。
まさか、テレサ達を使ってモアモアを集めるとは…怖いけど流石はテレサの王だ。

「さ、モアモア君たち。ぐんない♪」

ぱちんっ、と指を鳴らす。
途端に次元が歪み、目の前のモアモアたちはパッと消えた。

「……お、終わった、か」

「終わったわね」

「任務完了〜♪」

「なんか疲れたにゃ…」

「ダナ……」

「ご、ごめんなさいー!」

何もいなくなった原っぱに、ビビアンの謝る声が響いた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

「意外に呆気なかったなぁ……」

猫の手にそのまま帰った僕は、帰りが遅くなった僕を心配して迎えに来てくれたスピネルと合流し机に突っ伏した。体力の限界だったのだ。

「その割には、疲れてるね」

スピネルの言葉に頷く。ほとんど何もしていないが、大変なことがありすぎて体がついていけていないのだ。それだけで、人間こうも疲れるものなのか…。

「ルーニャはどうしたの?」

あたりをキョロキョロし、先程まで居たはずのルーニャを気にかける。そういえば、見当たらないな。

「依頼かもしくは…散歩にでも行ったんじゃないのか?」

「そっか………」


何かが気になるようだが、いない人の事を考えていても仕方はない。とにかく今日は疲れた…。帰ってご飯食べて寝たいなぁ…。

ルイージ、疲れてるね。そろそろ帰ろう?」

小さな微笑みに、僕は頷きを返して立ち上がった。

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-End-

グランカート家の時系列表

 初期の頃に書いたものを若干改変しながらもう一度作ってみました。

オリジナル設定が多々あるのでご注意を。


•三十二年前
・アダム・グランカートがキノコ王国の英雄として暮らしている。
・アダムが地下世界、アンダーグラウンドに迷い込み、イヴ・ウォーリアと出会って一目惚れ。
・アダムがイヴをキノコ王国へ連れて帰り、二人が結婚。


•三十一年前
・グランカートの血を保持したリリカ・グランカートが誕生。


•三十年前
・ウォーリアの血を保持したキクリ・グランカートが誕生。


•二十八年前
・混ざり合い平凡な血を保持したキリク・グランカート誕生。


•二十六年前
・地下世界の情報が地上世界へ流れ始める。
・ウォーリアの血を保持したシリアス・グランカートが誕生。


•二十五年前
・アダムが地下世界の狂った住人を匿っていることが噂されるようになる。
・グランカートの血を保持したマリオ・グランカート。ウォーリアの血を保持したルイージ・グランカートの双子が産まれる。


•二十二年前
ルイージ、幼子にしてピーチの母に手を掛ける事件を起こす。
・このままではアダムの立場が危ういと、ウォーリアの血が色濃く出ているキクリとシリアス、ルイージと共に地下世界に帰ることをイヴが持ち出す。
・双子のマリオとルイージを離しては可哀想だとリリカが代わりに地下世界に出向く事を決意。


•十九年前
・イヴとアダムが別れイヴは地下世界へと帰る。
・アダムはそのまま男手一人でキリクとマリオとルイージを育てることにし、イヴも一人でリリカと協力しながらキクリとシリアスを育てることにする。


•十七年前
・イヴが末っ子となるウォーリアの血を保持したメリダ・ウォーリアを出産する。その時、病気にかかっていた為にイヴは出産と共に死亡。


•十三年前
・リリカとキクリは基本的な勉学を終えているので本来の仕事を始め、シリアスとメリダを養っている。
・シリアスとメリダは家で勉学を学びながら家事をして過ごしている。
・アダムは子供たちを養うために、配管工の仕事をするようになる。
・キリクは医師になってお金を稼ぐ為に勉学に励む。
・マリオとルイージは中学にて幼馴染みとなるワリオワルイージと共に絡み始めるようになる。


•九年前
・リリカとキクリは変わらず、シリアスが仕事を手伝うようになる。
・アダムが事故にあい死亡。
・キリクが同じ頃に最年少で医師の国家資格を取り、マリオとルイージの配管工の仕事(バイト扱い)の稼ぎと医師としての稼ぎを合わせて暮らすようになる。
・マリオはワリオワルイージと共に普通校に入学、ルイージだけは頭が良かった為に私立校へと入学する。


•六年前
ルイージへの酷い虐めが自殺未遂によって発覚。高校を卒業後、憧れだった大学へは行かず引きこもるようになる。
・マリオは一層配管工の仕事に励むようになった。


•数ヶ月前
・ピーチ姫がクッパによって攫われ、困惑する国民達。
・嫌な噂があったグランカート家のマリオを厄介祓いとして駆り出すことを決意、その後無事救出し帰ってきたマリオを本物の英雄の血を引くものだと崇め讃える。


•現在
アンダーグラウンドではキクリとシリアスとメリダがウォーリア家の者としての仕事を務めている。
キノコ王国ではマリオとルイージ、場所は変わってキリクが平和に暮らしている。
アンダーグラウンドルイージが迷い込み、たまたま出会ったキクリに自分の血のことを教わる。
キノコ王国に戻った後、城の隣に出来たギルドに加入。特殊部隊を作り、ワルイージやデイジーとアンダーグラウンドからの刺客を殺す仕事を始める。


•その後

・城下町に新しくカフェテリアが開店する。
・マキリスタ家の者達が別世界から迷い込む。シルク・マキリスタが特殊部隊に加入するが、しばらくして元の世界へと帰っていった。

 

 

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やっと完結

いやぁ本当にお待たせいたしましたすみません。

ですがきっと文はもっと見やすく分かりやすく上手い具合になって帰ってきてると思います←←

 

え?3?勿論書きますよ!!

でも次からは私にしてはめずらしーく、シリアスを微々たるものにしたギャグテイストでお届け出来ればなぁとかいう希望を持っています。

続きますよ!続けますからね!だって私ルイージの小説を愛してますから!!

 

 

 

何にハマってもまだまだ続くヨォ

ルイージの小説外伝 2.5 穢れた世界の収束と再生編 第十五話

ルイージの小説外伝 2.5 第十五話

 

黒い魔女が聖なる矢に貫かれると、魔女は聖なる光に包まれてしまった。その光は白く、真っ白に輝き城全体を包み込んだ。目も開けてられないほどの光に包まれた僕らは、目を閉じて光が止むのをジッと待つ。

暫くして光が収まり皆で目を開くと、そこには魔女を必死で抱きとめて、気を失っているディメーンが居た。僕らが駆け寄ろうとするとディメーンの体がピクリと動き、時期に目を開けた。ディメーンが未だ気を失っている魔女を揺さぶると魔女は目も口も開かず、ただディメーンの腕の中で死んだように眠っている。僕が声をかけようとすると、ふと天使がしっと口に手を当てた。

「あ」

口に手を当てたやいなや、近くにいたシロスケが一声をあげた。その時だ、魔女がゆっくりと起き上がった。目をぱちくりとさせ、こちら側とディメーンを見てきょとんとする。生きていた、優しい彼女は。生き残ったのだ。悪しき心は消え去り、優しい彼女だけが残ったのだ。その事を理解したのだろう。ディメーンはくしゃりと顔を歪ませると、思いっきり彼女を抱きしめた。

「終わった、な」

それを見た瞬間、僕の兄さんがそう呟く。
皆がこの長い戦いに終止符が付いたのだということを理解すると同時に、賑やかなランとシルク、天使が勝利の叫びを上げる。続いてスピネルやもう一人の僕も涙を浮かべ歓喜した。シロスケも安堵しているのか、見たことのないホッとした表情を浮かべている。
終わったのだ、僕と兄さんにとってはよくある事件が。彼らにとっては最大の事件が。
ディメーンにとっては、人生を掛けた事件が。
終わったのだ。
僕は銃を下ろし座る。そろそろ体力の限界だったからだ。横からのセキリュウの大丈夫か?という呼び掛けに頷き、僕は必死に彼女を抱きしめるディメーンを見つめる。
あんなディメーンは初めて見る。いつもはふざけて僕に執拗に構ってくるアイツ。

「少し、嫉妬か?」

「まさか」

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兄さんからの問いかけに、僕は笑って答えた。
嫉妬じゃない、きっとこれは、安堵しているだけだ。別に、アイツのこと好きなわけじゃないし、寧ろ苦手だし…。
そんな事を考えて複雑な表情を浮かべるとからかうように兄さんが笑った、後で覚えててよね…。


暫くしてディメーンが彼女を連れてこちらに来た。曰く彼女には悪しき心を持った時からの記憶がなく、今何故ここに居るのかも今まで何をしていたのかも分からないらしい。
そんな彼女に、兄さんは気にしなくていいよと答えていた。彼女は、兄さんや僕が二人居ることについて困惑はしながらも頷いた。
僕は兄さんの方を見る。兄さんも視線に気がついたのか、こちらを見て微笑みかけてくれた。
事件は終わった。終わった…のだけど……。

「どうしたの?ルイージ

少し暗い顔になっていたのか、スピネルが心配をして僕に声を掛けてくる。
大丈夫だよ。と答えると、少し不満そうにそう。と悲しげに返事をした。どうやらバレバレらしい。

「心中お察しするよ」

見かねた天使が声を掛けてきた。

「兄さんは、天国に帰らないといけないんですよね」

そう告げる僕に、彼女はそっと頷く。幾ら天使、創造神とはいえ、自然の摂理というものを曲げるわけにはいかないらしい。
会話を聞いていた兄さんは少し悲しそうな顔をするが、すぐに微笑んだ。

「大丈夫だよ。きっと僕ら、また巡り会えるさ。だから、今は…しばらくのお別れだ」

兄さんの言葉に、僕も微笑み返す。

「うん、またいつか」

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会おう、兄さん。

 


「さぁーて、この世界を元に戻して、帰す奴は帰さんとねぇ……」

天使が伸びをしてそう切り出す。
向こうの世界のメンバーはそれぞれ向こうに帰るのだろう。
多分、もう会うことは無い。

「シルク…帰っちゃうの?」

「スピネル…」

悲しげに言うスピネルに、苦虫を噛んだような表情を浮かべるシルク。シルクだって恐らく、ここに居たいはずだ。だが…

「向こうには、セルヴィさんたちが待っているんじゃないのか?」

「それもそーなんだけどさぁ……」

スピネルとは一緒に居たい、だが向こうには帰りを待つ人がいる。葛藤していた。
天使はその様子を見ながら、僕の肩をちょんちょんと叩く。

「どうされました?」

「あんさ、シルクの家って…多分残ってるよね?」

「恐らく…ですが」

シルクのお屋敷か…確かまだ残っていたはずだ。あのあと何も手はつけられていないし正直誰かが安易に近付けるような所に立ってもいない。

「なら、大丈夫!!」

そう言って天使はシルクとスピネルの肩を抱く。二人がきょとんとしていると天使は満面の笑みで微笑んだ。

「シルクはここに残んな。ギルドの特殊部隊の件とセルヴィには言っておくからさ」

「は?ちょ、待ってよ。それ尻拭いするの僕じゃん」

天使の思いがけないセリフにもう一人の僕が抗議の声を上げる。そんな彼の様子を見て天使は大げさにため息をついた。

「ないわー。実に無いっすわルイージパイセーン」

「おい、その言い方ウザイからやめろ撃つぞ」

「イイじゃんそんぐらい。やぁーっと再会出来たんよぉ?大目に見てあげなよ☆」

「…………わぁったよ」

彼は少し面倒くさそうにしながらも了解の声を上げた。ぶつくさとなんで僕が…仕事が増える…だの言っているが、本心なのだろうか照れ隠しなのだろうか…。

「そっか…じゃあ私、もう一度猫の手の試験受けないとね?」

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僕がもう一人の僕に気を取られていると、シルクが僕の方を見てニンマリと笑った。
なるほど、またあの爆裂ハンマーを受けないといけないわけだ。でもまぁ、そんな取得の無い日常が戻るのであればそのぐらい…。

「さ、皆!全部元に戻すよ!この事件を覚えているのはおそらく今この場にいる僕らだけだ。話はちゃんと合わせるように!いいね?」

天使が僕らの方を見る。僕らはほぼ同時に頷き、天使がよしよしと微笑んだ。

「じゃ………この穢れた世界に、収束と再生を…!!」

僕らも、世界さえも神秘の光に包まれる。


目が覚めたその時には、また平和な未来が待っているのだろう。

 

 

 

もし、また事件があっても大丈夫だろう。

もう迷ったりしない。

居ないものに頼ったりもしない。

だって、

 

 

 

「皆がいるから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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-END-

ルイージの小説外伝 2.5 穢れた世界の収束と再生編 第十四話

  ルイージの小説外伝 2.5 第十四話

 

ディメーンの足元に白い光で魔法陣が描かれる。美しくも儚い花の模様で描かれたそれは、光を放出しディメーンを包み込んだ。黒い魔女は目を見開くとこのまま消されてたまるものかと黒い光の魔法陣を足元に描き、漆黒の光に包まれる。

「一体何が…!」

冷や汗を垂らしながらもう一人の僕が緊迫した表情で彼等を見つめる。そうこうしてるうちに両者の光が弾け飛び、ディメーンは聖なる弓矢を構え、黒い魔女は何枚もの黒い結界を自分の前に出現させた。

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「………綺麗だ」

ボソリと、シルクが呟いた。ディメーンの持つ光の弓矢は白き光を放ち黒い魔女を威圧する。黒い魔女は目を細めまたもや棘を繰り出そうと地面に手をおこうとする。
すかさずディメーンが弓をゆっくりと最大まで引き、放った。


ディメーンが矢を放つと、矢は結界に阻まれる。だが、光の矢は漆黒の結界にヒビを入れ1枚ずつ割っていく。
一枚、また一枚と、皆が固唾を飲んで見守る中、矢は結界を貫いていく。

「最後の1枚……!」

スピネルがそういうとディメーンが魔女に向かって走り出した。魔女は光と闇の攻防に阻まれて見えないのだろう、矢を抑えるのに必死のようだった。ディメーンは魔女の目の前の矢まで走ると矢に向かってジャンプする。
一体何を…!!

「……!行っけぇぇぇぇ!!」

ディメーンが何をしようとしてるか気が付いたのだろう、シルクがそう叫んだ。
あぁそうか、なるほど。
僕が納得した瞬間、彼は思った通りの行動をした。ジャンプして飛び上がったディメーンは、矢に思いっきり蹴りを入れる。

そして……、最後の1枚が割れた。

 

 

 

 

 

 

やっと私を解放してくれるのね。

やっと君を解放できるよ。

何処の誰かも思い出せない貴方。

優しいオレの大切な幼馴染みの君。

きっと私は貴方を知っているし、

きっと君はオレを忘れているし、

貴方も私を知っているのでしょう。

それでも君はオレを信じているのだろう。

あぁ、もう本当の姿も、

あぁ、もうあの笑顔も、

何もかもが思い出せない。

何もかもを忘れてしまいそう。

私を呼ぶ柔らかなあの声も

オレを呼ぶ優しげな声も

もう忘れてしまったの。

もう忘れてしまいそうだ。

もう何も聞こえないのよ。

もう何も聞こえないのだろう。

お願い、この夜が明ける前に。

あぁ、この夜が明ける前に。

 

 

わたしに、とわなる…ねむりを……。

きみに、とわなる……ねむりを…!!

 

 

 

 


黒い魔女を、聖なる矢が貫いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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私の名前を呼ぶ声が聞こえた気がした。

ルイージの小説外伝 2.5 穢れた世界の収束と再生編 第十三話

 ルイージの小説外伝 2.5 第十三話

 

ディメーンと魔女が激しい攻防を繰り広げるさなか、もう一人のルイージがもう一人のマリオを連れてきた。入口の外に置きさられてからずっ放置状態で眠っていたらしく、もう一人のマリオさんは眠そう。様子を見る限り怪我はなさそうだ、私はホッと息をつく。

「おかえりなさい」

そう告げた私に、彼は悲しげな微笑みを返した。
凄く悲しげな微笑みにどうしてそんな顔をするのかと疑問を覚えていると、もう一人のマリオはマリオに向かって頭を下げた。びっくりしたのかマリオは慌てて顔を上げてと言う。一体どうしたのだろうか。

「やめて下さい。きっと、貴方のせいではないから」

そういうマリオにもう一人のマリオは優しく微笑みかけた。私には分からなかったが、シルクはハッとした顔をして天使を見た。天使は苦笑いをして頷きもう一人のマリオに頷く。もう一人のマリオはそれを見て、そうかと微笑んだ。

一体全体なんの話なんだろう。ルイージも分からないようで、もう一人のルイージと目を合わせては苦笑されている。
その瞬間、真後ろで大きな音が響いた。
後ろを振り向くとディメーンが黒魔女の首根っこを押さえつけていた。状況は優勢らしい。
皆が安堵した途端ディメーンの周りに黒い手が無数に生えてくる。状況を判断したもう一人のルイージが、すかさず銃を構え黒い手を撃ち抜いた。
黒魔女が舌打ちした瞬間ディメーンが首から手を離し後ろに下がる。よく見ると..先程までディメーンがいた所に数本の棘が生えていた。後ろに下がっていなければ今頃串刺しだったのだろう。

「っ……」

「ふん…もう終わりか?道化師よ」

舌打ちをするディメーンに黒魔女が笑いかけた。万事休すか。そう誰もが思った次の瞬間、彼女が口を開いた。

「メディ、もう終わりにしよう」

その声にディメーンがこちらを向いて目を見開いた。大して口を開いた天使は悲しげな表情で続ける。

「もう、決心はついてるんだろ?」

その言葉にディメーンが固まる。何故だろう、とても、とても言葉には言い表せないようななんとも言えない顔を浮かべている。

「もう、終わりだ、終わりにしよう」

もう一人のマリオとルイージもそれぞれディメーンから顔を背けては黒魔女を睨んでいる。

「その聖なる力で、彼女ごと消し去れ」

冷たい口調で、彼女はそう告げた。

 

 

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「分かってるよ、そんなの」

皆に聞こえない声で、オレは呟く。あぁ、分かってるよ、分かってるんだ。でも、出来ない。天使が言うには勿論、聖なる魔法で邪悪な心だけが消える可能性は大いにある。

だが、彼女の心ごと消えないとは限らない。

でもそうするしかないのは分かってるんだ、分かってる。まだ時間が欲しかった。
もう一度、彼女と笑い合いたかった。けどもう、無理なのだろう。ならば、それならばせめて……………。

 

「妖艶なる黒魔女に、永久なる眠りを」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


呟いた、彼がそう呟いた。
彼の地面に敷かれる光り輝く魔法陣。
やっと私を解放してくれるのね。
何処の誰かも思い出せない貴方。
きっと私は貴方を知っているし、
貴方も私を知っているのでしょう。
あぁ、もう本当の姿も、
何もかもが思い出せない。
私を呼ぶ柔らかなあの声も
もう忘れてしまったの。
もう何も聞こえないのよ。
お願い、この夜が明ける前に。


わたしに、とわなる…ねむりを……。

ルイージの小説外伝 2.5 穢れた世界の収束と再生編 第十二話

ルイージの小説外伝2.5 第十二話


「どういうこと?」

ディメーンの野郎が攻撃を仕掛け、魔女がそれに応じた頃。私は魔力を増幅させるのをやめた天使に疑問を投げかけた。
返ってきた言葉はいやに簡単で、

「いやね、任せましょうや。あの救世主様に」

いや救世主って誰だよと。

「まぁまぁ疑問は分かるよぉ?ランにシルク。でもね、いーのいーの。僕がやることじゃあないんだよこれは」

ケラケラと笑う天使。どうやら何か策があるのだろうということはわかるけれど。

「というか…救世主ってだぁれ?」

ランがコテンと傾げた。ルイージもスピネルを保護し連れてきて同じく疑問の顔を浮かべた。天使は苦笑いするととんでもないことを告げた。

「誰って決まっているじゃない。純白に輝く魔法も、漆黒に輝く魔法も、どちらも容易く扱うことが出来る大魔法使い。とどのつまりディメーン……いや、メディ=ルーンさ」

 

 


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メディ=ルーン。


ルーン家、聞いたことがある。
地下世界アンダーグラウンドにある世界有数の代々続く有名な魔法使いの家柄なんだって…。
あぁ多分、ディメーン本人から聞いたんだ。
忌々しそうに言っていたもの。
代々黒魔術に優れているらしくって、でも白魔術は全くといっていいほど扱えないんだって。
まぁ、僕には関係ないんだけどって。
その話をする時、凄く怒ったようだったから僕はそれ以上聞くのをやめて皿洗いに専念した。

そっか、そりゃ嫌だよね。
自分を迫害した家族の話なんて。
なんだ、僕よりも酷いめに合ってるんじゃない。
気を使ってくれなくても良かったのにサ。
まぁそれが、彼なりの接し方なんだろうけど。
もう少しサ、頼ってくれてもいいじゃんねぇ?ウシャシャシャ!
それにしても革命者か。ディメーンがそれほど重要な人物だったなんてネェ……。
僕ビックリ。
……頑張れとしか言えないけど、祈っているよ。

君に勝利の女神が微笑まん事を。

 

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「救世主、ねぇ。にっあわねぇ」

そういつも通り毒を吐くシルク。
相変わらず過ぎてもう慣れてしまった。
しかし、世界が違うだけでこうも違うものなのか……。
こっちのディメーンは極悪非道、片や向こうは救世主様。
まぁ、会った時から優しそうだったけれど。
ディメーンにも色々あるんだなぁって思ったら、もしかしたら僕らの世界のディメーンも何かしらそういう事があった被害者だったのかもしれないと思う。
もう居ない彼の事を思っても仕方ないけれど。
側で震えるスピネルを抱きしめる。
魔女とディメーンの激しい攻防が火花を散らす中、もう一人の僕がキョロキョロと当たりを見回していた。

「どうかしたのかい?」

「ん?あぁ……居ると思ってね、うちの兄さんがさ?」

彼はそう答えると魔女の後ろをスコープから覗き込んだ。
ほんの一瞬、彼の動きがある一定の場所でピタリと止まりニヤリと口角を上げる。

「みいつけた」

そう呟くと、僕に持っていたショットガンを投げ渡し見つけたであろう場所へ駆けていった。

 

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「みーっつっけたー!」

愛しき兄を見つけ耳元でそう言ってやる。
少し眉を顰めると、薄ら目を開け鼻で僕を笑う。

「おせーよ」

一言、悪態をつかれた。いつもの兄だ。

「しょうがないじゃない遠かったもの」

「そういう問題かぁ?」

「そういう問題なの。外傷はなさそうだね」

「内傷もねーよ」

グチグチと2人で言い合いながら、僕は兄を助け起こす。
うん、無事そうだ。

「そういえば」

「?」

「ここの兄さん、可愛かったよ?」

人差し指を口に当てクスリと笑って言ってやる。

「………へぇ」

兄は少しキョトンとした後、怒ったように眉を顰め口角を上げそう言った。

 

 

 


「さぁ、浮気されたくなけりゃ僕を満足させてよ?兄さん♪」

「途中で泣くなよ?愛しき弟君♪」

 

 

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ひっそりと、再開(待たせましたねごめんなさぁい!!!)